マスタード・魂の暗闇とそこにさす光

アブラナ科の植物であるマスタードの花は、蕚片が4枚あり、
花弁も4枚で、それぞれが十字に配置されています。
また、マスタードの花は錬金術の世界では硫黄と関係があるとされています。
硫黄はラテン語で sulpur といい、サンスクリット語の sulvere(火のもと)がその語源となっています。
このことからも、マスタードの花は、火のエレメントをもつ花といえます。                     

マスタードが秘めている魂は、魂の暗闇とそこにさす光です。

●マスタードの性質がマイナスに現れたとき

清々しく晴れ渡った青い空に、とつぜん黒い雲が垂れ込めることがあります。
私たちの気分も、とつぜん憂鬱な気分になることがあり、
深い絶望感により、まわりの世界を遮断してしまいます。
マスタードの性質がマイナスに現れたとき、
はっきりとした理由はわからないのに、憂鬱な気分に包まれます。
そしてひとたびこの重苦しい状況に陥ると、自分ではどうすることもできず、
気分転換や何か対策を考えても抜け出すことができなくなります。
アグリモニーの性質がマイナスに現れているときのように落ち込んでいる感情を隠すこともできず、
明るい表情も作れず、陰気で重苦しい状態を抱え続けます。
あるいは、これほど極端な状態ではなくても、誰でも憂鬱な気分に急に襲われることがあります。

マスタードの性質がマイナスに現れたとき、
自分自身のエネルギーの周波数が下がり、すべての機能が低下します。
身体面では動作が遅くなり、精神面では意欲がなくなり、霊的な面では直感が鈍ります。
外界からくる正体不明の陰湿なエネルギーが自分自身のエネルギーを上回ってしまい、
外の世界とのつながりも持てなくなります。

このような理由のわからない重苦しい状態は、地上に限定した視点では説明がつきません。
霊的な視点では、憑依やカルマといった魂の奥深いとこから生じているものと判断されることでしょう。
憑依による憂鬱は外界からくる正体不明の陰湿なエネルギー、
カルマによる憂鬱は過去世の情報からくるネガティブなエネルギーが原因となります。
いずれもマインドが魂と完全に乖離してしまい、暗闇の中で光を見失っている状況です。

●マスタードの性質がプラスに現れたとき

マスタードのお花のエネルギーは、スィートチェストナットのお花のエネルギーと同じような作用を持ち
光が完全に閉ざされてしまっている魂の深いところにある扉をふたたび開くきっかけとなるものです。
人は誰でも霊的な進化の過程でこの暗闇の世界を体験し、光を失った苦しみを感じますが、
その暗闇が暗ければ暗いほど、そこを通り抜けたあとの光の明るさを得ることでしょう。
これは西洋では〈魂の暗い夜〉と呼ばれています。

●マスタードで得られる目覚めた状態

聖書の中に次のようなイエス・キリストの言葉が記されています。

ある人がイエスに近寄り、ひざまずいて、こう言った。
「主よ、息子を憐れんでください。てんかんでひどく苦しんでいます。
たびたび火の中や水の中で倒れるのです。
お弟子さんたちのところに連れていきましたが、治すことができませんでした。」 
イエスはお答えになった。
「信仰のない、よこしまな時代なのか。いつまでわたしはあなたがたと共にいられようか。
いつまで、あなたがたに我慢しなければならないのか。
その子をここに、わたしのところに連れてきなさい。」
 そして、イエスがお叱りになると、悪霊はその子から出て行った。
そしてその子は癒された。弟子たちはひそかにイエスのところにきて、こう言った。
「なぜ、私たちは悪霊を追い出すことができなかったのでしょうか。」
 イエスはお答えになった。
「信仰が薄いからだ。はっきり言っておく。
もし、からし種ひと粒ほどの信仰があれば、この山に向かって、
『ここからあそこに移れ』と命じても、そのとおりになる。あなたがたにできないことは何もない。」
(マタイによる福音書 第17章 14-21節)

※中島志保さんのブログ「アカシックレコードの世界」より転載させていただきました。

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