チェリープラム・鎮静
1935年3月、エドワード・バッチは、ひどい鼻炎に見舞われ、
正気を保っていられないほどの激痛に苦しんでいました。
彼は、自分がこの心理状態に効く薬を発見する直前であると知り、
ある日の朝、早い時間に外に出て、レメディ(治療薬)を求めて野原や田舎道をさまよいました。
そして、ふと白い花が目にとまり、彼はすぐにこの花がレメディになると直感的に思い、
花を一面にまとった枝を何本か折って持ち帰りました。チェリープラムのお花です。
チェリープラムのようなバラ科のお花は、ヴィーナスと呼ばれる金星と関係しています。
金星は、太陽から2番目に近い太陽系で、地球よりも内側を周っています。
これを金星の太陽面通過と呼びます。
太陽面通過は約1.6年周期で起こり、この周期のことを会合周期と呼びます。
つまり金星は、8年間で5回の太陽面通過を行っており、
金星が太陽面通過をしているときの地球を直線で結ぶと、美しい五芒星を描きます。
バラ科のお花の形は、金星の運行軌道に対応しています。
チェリープラムが秘めている魂は、沈静です。
●チェリープラムの性質がマイナスに現れたとき
自分の内面にある暗闇に嫌気がさし、ときどきあらわれる粗暴な神々を鎮め、
このような潜在意識から湧き出る衝動に対処したいと思っています。
粗暴な神々というのは、
具体的には、自傷行為や自殺といった自分自身に向けられるものや、
暴言や暴力、虐待といった、家族も含め他人に向けられるものがあります。
チェリープラムの性質がマイナスに現れている人は、
高次の自己の導きに背を向けてしまっています。
ですから、自分の内面に破壊的なエネルギーが湧いてきたときに、
それにうまく対処できず、破壊的なエネルギーがエスカレートすることに対する恐怖心を募らせます。
そしてその暗くて破壊的なエネルギーを封じ込めようとしますが、
抑圧すればするほど、破壊的なエネルギーや恐怖心は強くなっていきます。
●チェリープラムの性質がプラスに現れたとき
高次の自己の導きに従うことによって、偉大なる認識が生まれ、
混沌とした暗黒から抜け出し、真の人生へと進み始めます。
そして、蓄えられていた膨大なエネルギーが破壊的なものではなく
建設的な目的で使えるようになり、
普通なら打ちのめされてしまうくらい強力な試練がおとずれても、
しっかりと耐えることができるようになります。
チェリープラムのお花のエネルギーは、
大宇宙の星々が発する火に巻き込まれてしまう人が、
突飛な行動を取ることなく、あるいは薬物で抑えることなく、
こうした強烈な影響に耐えるための鎮静の役割を果たします。
これはかつてゾロアスターが気まぐれな神々を地の底に封じ込めたのと同じです。
※中島志保さんのブログ「アカシックレコードの世界」より転載させていただきました。